2019年6月12日
先日、勤務先が管轄する某団地にお住まいのある日本人女性から、一本のクレーム電話が入った。団地の入り口近くの壁に貼ってある掲示の英訳が可笑しいということです。
こうさん、最近、夜間ドアなどの開閉を静かに…という内容の掲示を翻訳しましたかとクレーム電話に出た同僚に聞かれた。クレームを受けるほどの訳文だったら、私じゃなくて、また誰か翻訳ソフトを使っての「傑作」だろうと私は腹をくくって返事した。そして、その掲示を貼った担当者がどちら様かを確認して、掲示のテキストをメールしてもらうことにした。
メールが届き、開いて見ると笑いたいが笑えない、唖然とした。英語と中国語も文法が余りにも酷くて、意味も変わってしまっている為、外国語が分かる方が読んで、気持ち悪いのが当たり前です(笑)
それに、コンクリートの中国語の訳文が「具体的に」と誤訳されて、更に英訳も中国語訳も「静かに」という肝心なキーワードが訳されていないため、まともな言葉になっていない。無理矢理に読むと、下記のような意味になっている。
-----
具体的な集合住宅の場合は、騒音がでます。
夜間にドアや建具類を開閉してください。
-----
特に2行目の「夜間にドアや建具類を開閉してください。」を読むと、昼間はどうしろというのと思われるでしょう。まさか昼間はドアや建具類を開閉して行けないの?壊すしかないのか?(爆笑)
翻訳ソフトは、一瞬間ネットに出回っている膨大な訳文を参照して原文にある単語に近いものを採用しているため、当然ネットに出回っている不正確なものも採用してしまう恐れがあります。そのため、訳文全体の文脈や文法も可笑しくなる可能性がかなり高い。
なので、翻訳ソフトを使っても良いが、人間による訳文の校正が必要不可欠になる。